私の勇気

2006年7月25日
遠いところに引っ越す人の、送別会だった。


彼女は10年間の遠距離恋愛の末、ようやく彼と住むことにしたのだった。

けれど、結婚はしない。籍を入れないのだ。

きっと今までに数え切れないほど「どうして?」と聞かれたに違いない。そしてその度に彼女は当たり障りのない、なるべく世間に通用するような理由を取り繕っていただろう。

でも今夜、気持ち良くお酒が回った彼女の答えはキラリと輝きを放ち、私の心に焼きついたのだった・・・





「私達の関係は、法律で縛られる必要はない」





そこには、2人以外には知る由もない様々な美しい糸で織られたタペストリーが見える。彼女と彼、その2人にしか生み出せない幾何学模様。古今東西に至って2度と同じものは現れないのだ。


うふふ。

いたいた、ここにも。心の同志が。


2人のこれからに、祝福を!
イベント続きの週末。

今週は、初めての野外ライブに行ってきた。


毎年この時期になると盛り上がる「夏フェス」ってやつのひとつ。その中でもギターの大御所が一同に会した、素晴らしく見ごたえのある贅沢なライブだった。

行こうと言い出したのはもちろんタカ。大学時代に軽音でライブも経験してロックな日々を送っていた彼、バイトに精を出して貯めたお金で崇拝するサンタナと同じモデルのギターを買ったし、ヌーノのギターテクがどれほどすごいものか話し出したら止まらないし、ジェフ・ベックはもう人間技を越えて神様の領域なのだと舌を巻く。私などは、アコギをお遊び程度に弾けるくらいなもんだから、エレキギターの達人たちが繰り出す技を目の当たりにしても凄すぎて逆に簡単そうに見える。ああきっと、知らぬが仏(?)なのだろう。

そう、私達はこの3人をまとめて堪能してきたのだ!

ビバ! 夏フェス!!

広大な敷地の会場にはステージが2つ設けられ、海外から来たアーチスト達が朝から晩まで次々と演奏を披露してくれる。私達はタイムテーブルとにらめっこしながら見たいステージを選んで行ったり来たり。屋台がたくさん並びグッズ販売もあって、その日はもう丸1日好きなだけ歌って踊れて最高にファンキーモンキーな気分になれる・・・はずなのだ、本来は。

残念だったのは、天気が悪かったこと。

前日に降った雨が乾ききらない芝生は、水気を含んでびしょびしょ。水はけが悪いところは泥沼になってしまっていた。乾いているところもあってレジャーシートやテント(!)を広げている人もいたけれど、私達は結局ずっと歩き回っていた。まぁ、車で行ったから食事や休憩は車に戻ってゆっくりできたから良かった。でも、天気が良かったらピクニック気分で楽しかっただろうなぁ・・・いやいやそうなるときっと灼熱地獄、脱水症状でぶっ倒れたかもしれない。

12時頃に会場に着いて、いきなりヌーノで盛り上がってから車に戻って手作りのお弁当を食べ、会場に戻ってプリテンダーズをチラ見しながら屋台やグッズを見て、参加アーチストの中で唯一の日本人チャーの演奏を楽しんでから車に戻って休憩。シートを倒しドアを全開にしてまどろんでいると、気持ちのいい風にのってドゥービーブラザースの歌が聞こえてきた。充電完了したところでまた会場に戻り、そこからはラストまで怒涛のラッシュ。ジェフ・ベックとサンタナを立て続けに見た3時間半、もう体中にリズムが溢れて頭が真っ白になりトリップ状態になりました〜!きっと麻薬ってこんな感じなんだろうなと思ふ。

ベックの途中から振り出した雨がだんだん強くなり、サンタナが始まる頃にはかなりのザーザー振りになってしまった。カッパを着てキャップの上からフードをかぶり完全防備だった私達はこの夢のようなライブを楽しめたけれど、雨対策してなかった人はかなり辛かったはず。日が暮れると気温がぐんと下がり、全身ズブ濡れの男の子やタンクトップ1枚で震えてた女の子が途中でポロポロと帰って行く。可哀想に・・・けど対策が甘いよ、野外ライブなんだから。タカも私も野外は初体験だったけど、天気と必需品のチェックは怠らなかったもんね。

とは言え、サンタナの終盤には私がとうとう電池切れになった。水浸しの地面を1日中歩いたスニーカーは、中までもうぐっしょり。タカと寄り添って暖を取っていたけれどいよいよ体が冷え切って、寝不足もあってとうとう脳が停止状態に陥った。大音量でサンタナのギターが響く中、私にはそれがちょうどいい子守唄になり棒立ちのまま目を閉じてほとんど眠ってました(笑)、10分ほど。まぁなんて贅沢な子守唄なんでしょう!!後になってタカが、「僕が崇拝するサンタナで寝るなんて・・・」と文句を言っていたが意に介さず。だって〜〜、運転は私しかできないし。それにサンタナの曲って体で感じていると気持ちよくなってくるんだもん。やっぱほら、彼の音楽のテーマはPeaceだし。

それに私は、ヌーノでもう満足してしまったの。ああ、素敵。かっこ良過ぎるわヌーノ。彼の奏でるギターの音色、音楽性もプレイスタイルも全てがツボ・・・やられました。今更ながらに。

80年代のロック全盛期に、私はそのジャンルにほとんど興味を持たなかった。今思うと不思議なくらいだけれど、その頃の家庭環境というのがもう崩壊寸前なくらい荒れていて、家に帰るとしょっちゅう父親の怒鳴り声にビクついていたからもう生理的に大きな音に嫌気が差していたように思える。溜まったストレスは私にとっては爆音に身を任せて発散するものではなく、優しく包むように溶かしてしまうほうが好ましかった。耳を劈くロッカーの叫び声やドラムやエレキの落ち着きのないビートに、心も体も耐えられなかったに違いない。

そして何故か今・・・私の中で、ロックが熱い。

タカと付き合ってからだ。アジカンに始まって、拳を振り上げ大声でシャウトするライブの心地良さを初めて知った2006年、何度目かの青春。

わはははは。

森の中の星

2006年7月17日
1週間があっという間に過ぎて・・・


この週末は、ずっと楽しみにしていた金ホタル鑑賞に行ってきた!

メンバーは去年と全く同じ、タカ・デン君・なっちゃん。そして場所も去年と同じ山奥の神社の境内。

時期が時期だから多少の雨は覚悟の上だったけれど、車での移動中に前もよく見えないほどのどしゃ降りに見舞われた以外は、時々青空が見えるほどだった。さすがデン君、晴れ男。

あれからもう1年が経ったのか・・・

デン君とはこの間会ったけど、なっちゃんとは1年ぶりの再会。去年初めて会った時はお互いに少し緊張ぎみだったけれど、今回はもうすっかり打ち溶け合ってまるで私までみんなと幼なじみだったような感覚になったほど。

駅で待ち合わせをしてスーパーで飲み物やおやつを買い込み、デン君の車で3時間ちょっとのドライブ。

窓外は、ちょっと走っただけでのどかな田舎の風景に変わった。青々とした田んぼも家々の屋根も、遠くなだらかな山の稜線も全てがしっとりと雨に洗われた後で柔らかく瑞々しい。知らないうちにギュッと固くしていた心の一部が、ふわんと緩む。

サービスエリアで休みを取りながら、夏の夕暮れ、山あいの静かな神社のふもとに到着。そこからは駐車場に車を置き、急な坂道を息を切らせながら10分ほど登らなければならない。街灯など無い道の端には、足元を照らす手作りの提灯が今年も置かれてあり、金ホタルの絵が優しい光に浮かび上がっている。

前を行くタカとデン君の背中を見ながらなっちゃんと並んで歩きつつ、今年は一体どうだろうかと思う。

金ホタルを見るのに適した時期は、七夕を挟んだ前後10日間ほどだということ。そう考えるとこの日は時期を過ぎてしまったことになる。台風で数が激減してしまうこともある。とにかく自然界のこと、こればかりは期待して夜を待つことしかできない。

目指す神社の境内に着いた時はまだ空が明るかった。風はピタリと凪いで雨上がりの重い空気が立ち込めていた。ベッタリとまとわりつく汗を拭い一息ついてから、みんなに「お参りしよう」と促して本堂に上がり4人でガランガランと鈴(?)を鳴らして手を合わせた。

振り返ると森の色は薄い青からグレーへと変わり、ひと呼吸ごとに
その明度が落ちていく。既に大勢の人たちが集まって、低く張られたロープの前で一番最初に光る金ホタルを見つけようと立ち尽くしていた。

とても静かだ・・・こんなに人がいるのに。

大きな声で話す人はいないし、前の人の背中を押して無理やり覗き込もうとする人もない。もうすぐ始まる自然の営みを前にして、成す術の無い自分を受け入れているかのようにも見えた。


7時前。

黒く浮かび上がる木の根元の一点が、チカッと光った。


少し離れた場所でもうひとつ、チカッ。

あっちでもこっちでも、チカッチカッ・・・・


飛ばないメスが、下生えの草の間でゆっくりとその存在を示し始めた。あの体の小ささからは想像もできないほど、強く鮮やかな金色の光。耳を澄ませば音が聞こえるんじゃないかと思ってしまうほど鋭い瞬きが、ゆっくりとその数を増やしていく。

ああ・・・・綺麗だぁ・・・・


そして時間を追うごとにどんどん数が増えて、1時間後、木々の陰も全く見えない真っ暗闇になった時、目の前には金色の光が点滅する大きな絨毯が出来上がっていた。去年見た時よりもずっと数が多いと思っていたら、隣にいた常連のおじさん曰くやはり今年は当たり年とのこと。私達、ツイてた。

気がつくとデン君となっちゃんは別の場所に移動したらしく姿が見えない。タカと私は並んでその信じられないような光景をしばらく黙って見ていた。絶え間ない点滅は、時に驚くほど広範囲に渡って完全に同調する。数秒後にはテンポがずれて、まるで夜の滑走路で飛行機を誘導するシグナルのように波打って見える。真っ暗闇で遠近や高低を判断するものが何も見えない中、金色の点が無数に明滅している様はまるで宇宙空間に放り出された気分にさせてくれる。いやもしかして、人知れず森の中に満点の星空が落っこちてきたのかも・・・

そんな妄想に気持ちよく浸っていると、タカが場所を変えてみようと言ったのでようやく人影が見えるくらいの闇の中、手を繋いで本堂の方に行ってみた。するとこっちの方まで飛んできた金ホタルがけっこうたくさんいて、他には誰もいないお堂の影で2人きり、その美しい営みを見守っていた。

タカが、繋いだ手を少し引き寄せた。

金ホタルに囲まれるようにして重ねた唇は、暗闇のせいでその温もりが敏感に伝わってきて、何だか切なかった・・・

それからしばらくして境内の方に戻ると、何とかデン君となっちゃんを発見した。何しろ目の前にいる人の顔が判らないくらいだからお互いの名前を呼び合って確認。こんな経験も年に1度の金ホタル鑑賞会ならでは、ワクワクしちゃう。

その頃には100人以上はいた(気がする)人たちも、徐々に帰っていった。金ホタルももう眠りにつき始めていて点滅する数が減っていたけれど、それでもやはり息をのむ美しさだった。

名残惜しくて、けっきょく係りの人が見回りにくるまで残っていた私達。感動を胸に山道を下るみんなの行く先を示してくれるように、数匹の金ホタルが前を飛んで行った。

また来年、来るよ。ありがとう。





長距離を1人で運転してくれたデン君、優しい気遣いをしてくれたなっちゃんも本当にありがとう。金ホタルもすごく楽しみにしていたけれど、私は2人に会えるのも同じくらい嬉しかったんだ。

そしてタカも・・・ありがとう!

あなたの大切な人たちを、私も大切にしていきたいよ。

相思相愛

2006年7月10日
ひどい湿気と持って行きようのないストレスで、体調を崩し自宅に帰ってきた。

ものすごく体がだるく横になって眠りたい衝動ばかりが襲ってくる中、それでも気力を奮い立たせてやるべきことを終え実家を後にしたけれど、すでに軽い頭痛がしていた。

電車の中でゆっくり眠れば少しは良くなるだろうと自分を励ましながら駅に向かう。

それよりも、読みたい本があった。

眠るより美味しいものを食べるより、その本に没頭していればきっと気分が良くなると確信し、途中の本屋に飛び込んでガッチリ手に入れた。


その本屋で・・・

不慣れな店内に入ったとたん、私の足はまるで吸い寄せられるように進んだ。

一度も迷ったり立ち止まったりすることなく、文庫本コーナーを見つけその作家の名札が目に入り目指すタイトルがついた背表紙を発見。この間、約20秒。レジでお金を払って店を出るまで、たぶん3分もかからなかっただろう。


ずっと欲しいと思っていたものが、何の苦労も障害もなくすんなり手に入った時。

それはまさしく、両想いだ。

私が求めていた本は私を待っていてくれたんだということにすると、手に入れるまでの流れと実際に手にした瞬間の喜びに寸分の狂いもなく納得できる。



こんなちっちゃな感動が

時に私の運をぐんと引っ張り上げてくれる







ハァ〜〜〜、ほんとにお疲れ!!

よくやった、自分!
一昨日から実家に来ていて、あれこれと忙しい毎日。


何しろ約30年ぶりに家具を入れ替えることになり、野放し状態だった押入れやらタンスの中身やらをひっくり返さなくてはならなくて、その量とあまりのホコリで死にそうだった。

そして整理の時にはお決まりの、昔の写真や通信簿や賞状や母子手帳なんかがわんさか出てきて見入ってしまい、仕事は遅々として進まず。まぁ、母と2人でのんびりとやればいいのだから構わない。

明日は、食器棚の整理。がんばりまっす。





そんな夜につらつらと思う・・・

引退宣言したヒデさん。

好きです、彼が。


私には、同じ時代に生きてるだけで嬉しいと思える人が何人かいるのだけれど、ヒデさんもその1人。彼の言動はできるだけ逃さずに見たい。今後はその機会も減ってしまうのだろうけれど、ネットや本や他の媒体を通して今を生きる彼の様子を静かに垣間見させて頂ければと思う。

生きていく、ということは

問答無用の毎日が繰り返し訪れるということで

これまた選択の余地なしに己の体のみを頼りに全てを切り抜けていかねばならない。

だから、自分と生き方が似ている人を見るのが好き。勇気づけられるし心の救いになることが多い。

私はヒデさんのような多岐に渡る才能を持っていないし、頭の回転もキレも悪くかといって努力家とも思わないのだけど、彼に共感するものがたくさんある。好きで好きで、夢中になって取り組んできたものが自分の仕事になった彼の、とまどいと苦悩。不器用な選択。腹をくくって見据えた未来。

幸か不幸か世界中にその名を馳せたヒデは、そうでない大多数の人達には想像もつかない世界に生きた。それゆえ、自分の人生を次のステップに進めるというありきたりのことをするだけなのに「○○宣言」なんてややこしいことしなくちゃならなかったね。

私の声は、彼に直接届くことは無いけれど・・・

ヒデさん

どうかあなたは今までどおりあなたらしく。



自分がこの世に生きているということを、ぞんざいに扱わない人が、本当に好き。


そんな人と、これからもひっそりと心を交わしていきたい。
ベビーオイルさんとゆにぞんさんから、頂きましたこのバトン。

内容がほとんど同じなので、この流れをひとつに合流させちゃいます。カウントは、独断で数の多い方にさせて頂きました。

では・・・


進化バトン83代目

※バトン回答ルール
・気に入らない質問を1つ削除して、 新しい質問を1つ加えてください。
・進化バトン(○代目)の○のところを、カウントアップしてください。

 
 

●偶然、見覚えない人に「久しぶり〜!!」と声をかけられたらどうしますか?

適当に話を合わせことができないんです。たぶん5秒くらい曖昧に微笑んでから、「失礼ですがどなたでしたっけ?」と聞かずにはいられない。

●最近したダイエットはなんですか?

めったにしないんだけど、体の様子を見て甘いものを控えたり腹八分目を意識したりお腹空いても食べなかったりする程度。食生活のイエローカードは下っ腹を見て出す私。ポッコリしてくびれがなくなってきたら即、カロリーウォッチャーになります。

●100万円手に入ったら何に使いますか? 

ち・・・貯金!

いや待てよ、家のローン繰上げ返済か。夢がない・・・

●大切な人(同性異性関わらず)を連れて行きたいデートコースを教えてください。

抱き合って、めくるめく夢の世界へ。

あ、女の子だったら美味しい手料理とお酒で一晩中語り明かそう

●現在読んでいる本は?

「喰う寝る座る 永平寺修行記」(野々村馨 著) 

怖いっすよ〜・・・コレ。まだ読み始めたところだけど、最後まで読もうかどうか思案中。この先どうなるのか、すっごく気にはなってるんだけど。

「女っておもしろい」(銀色夏生 著)

つれづれノートが終わってしまい、私の人生の楽しみが減ったと嘆いていたのですがやはりやってくれました、銀色さん。こんな風に何かの形で銀色さんが同じ時代に生きていることを、事あるごとに実感していたい私です。

●あなたの癖、何ですか?(追加)

ちょっと考えごとなんかをする時に、口をすぼめて上唇を鼻の頭に当てることです。すごく変な顔になるからやめてってば〜!

●無責任にバトンを5人の方へばら撒いて下さい!
  

ゲルタ改さん
浜乙女さん
グンテンさん
kumakumaさん
アンドロメダさん

ばら撒きましたが・・・もう回ってきた方もいらっしゃるかな?よろしかったら受け取って下さい〜!

デコはやめて!

2006年7月5日
今朝のこと。




いつも通り、起きたばかりの私はかなりボーッとしている。


ボーッとしたまま部屋を横切りトイレに行き

ボーッと用を済ませ戻って来る

ポチッとつけたテレビを10秒間ボーッと眺め

おもむろに部屋のカーテンを開ける

それは自動操縦でセットされている、いつもの手順。



ところが今日は

雨が降っているのを見たくてつい、窓も開けてみた

ああ・・・よく降ってるなぁ・・・

ボーッと眺めていた、その5秒後。








ぺちっ








私のデコに、そこそこの重量を持つ柔らかい物体が落ちてきた

足元に目を落とすとそこに・・・





・・・・ヤモリ







ёлбЩЭЯ☆¢!!!!!!






全く意味を成さない言葉が、ボーッとし続けていた私の口から流れ出た。慌てた時って、人間おかしなことを口走るもんですね。


全身硬直状態のまま心臓だけが早鐘のごとく打ち続けている間、目はこちらも朝から災難にあったヤモリ君から離れない。

白灰色の滑らかな体はしっぽの先までで8センチくらい。コショウの粒くらいの目をパッチリ開けて、微動だにしない。よく見ると口がうっすら開いていた。

その表情が、

「あぁ〜〜〜、ビックリした!あぁ〜〜〜、恐かった!」

という風に見えてカワイイとさえ思える。

ヤモリ君はおそらく、私が窓を開けた時にちょうど上部のヘリあたりにいたのだろう。急に足場を失い、何とか腕の力だけでぶら下がっていたのだが力尽きて落っこちた。そこにちょうど外を覗いていた私のデコがあって、ワンバウンドして着地したというわけだ・・・。

我に返った私が右手を少しだけ動かしたとたん、ヤモリ君は目にも止まらぬ速さでベランダの鉢植えに逃げ込んだ。そこで頭だけを鉢の間に突っ込んで隠れたつもりだったのだろうけど、後ろ足からしっぽが丸見え。


「守ってくれてたんだね。ありがとね。」

そうつぶやいて、そっと窓を閉めた。



 



キモカワイイ、ヤモリ君。

忘れた頃にいきなり姿を現すからいつもドキドキしちゃうけど、そんなに嫌いじゃないです。




それにしても・・・・



実はこれ、2度目のできごとなんだよね・・・・



去年も全く同じパターンで、上から落ちてきて仰天したのだ。

まさか、同じ子?

それか、家族?子孫?

だとしたら。

間が悪いのも遺伝か。
週末、1泊2日の出張から帰ってきたタカ。

疲れた体に荷物をいっぱい下げて待ち合わせの場所で私を待っていた彼の姿を見て、自然に顔がほころんだ。それまでは、心の中にわだかまりを持ったまま優しくお帰りと笑ってあげられるかどうかちょっと心配だったけど、1秒で吹き飛んでしまった・・・惚れてるんだなぁ、タカに。

このちょっとした心のすれ違いはタカと私のどちらも悪くない。2人で決めたあることに、タカが最終的に出した結論は私をひどくがっかりさせるものだったけれど、それを会って話してもらえたならまだ良かった。けれどタカはメールで送ってしまった。

でもそれも、無理はない。本当に忙しかったのと急を要したことがあったわけで、タカ自身も躊躇しなかったわけではなかったのだし。

そう、とにかく、大切なのは結果じゃかった。今回私が望んだことは、状況が変わればまたいつでも実現できること。それよりも嬉しかったのは、これがきっかけになってタカと私はまたお互いを深く理解し合えることができたということ!

ほんとに、恋愛って・・・

やるべき時にちゃーんと課題が現れてくるし、その乗り越え方でもう次の道順が決まるんだねぇ。泣いても怒っても最終的に2人の心がしっかり結びついて溶け合えば、そこから新しい力が湧いてくる。

惚れた相手には時間もエネルギーも惜しまない私。だからこんな風に向き合える人とじゃなきゃ。思い通りにならない時こそ自分のことより相手のことを想える、それほど好きになれる人と出会えただけで私は幸せだ。相手も同じように私のことを想ってくれているのなら、時間がかかっても形は違っても必ず傷口を塞いでくれる。タカはいつも、そうしてくれる。すごく不器用で幼いやり方だけど、ちゃんと伝わってくる。



タカというのは、ちょっと変わり者。いや、だいぶかも。だから自分の価値観を無視されて世間の枠組みにはめられるような事があると、猛反発する。

それってすごーく、わかる。何しろ私自身もそうだし。周りには、同じようなアウトローがゴロゴロいるし。

そんな私達の恋は、その行方もきっとかなりユニーク。形に囚われずに本質だけを守っていくだろうな。



タカは、ゆっくりと絞り出すように言った・・・

「テハヌーは、僕にとって特別な存在なんだよ」


それは私の心に、まるでプロポーズのように響いた








いつかきっと、世界に飛び出していくタカに、私が伝えられるものをどこまで渡しきれるだろう。負けていられない。時間だって充分あるわけじゃない。


ちっぽけな、自分中心のつまらない感情にもう左右されなくて済みそうだわ。



前へ!   大海原のように、広がる未来へ!!

おはよ

2006年7月2日コメント (2)
久しぶりに、ひとり自宅でのんびり迎えた日曜の朝。






初夏の朝風が気持ちよく吹き込むのを楽しみながら朝寝坊。ゴロゴロしながらついさっきまで見ていた夢の追跡をする。

夢の中で、私はいつも私自身のままだ。リアルに私。登場人物も実生活通りのことが多く、シチュエーションだけ突拍子もないことになる。たまーに芸能人が出てくる。色・匂い・味つき。



それからおもむろに起き出して、外を見る。風が強く雲行きが怪しいなと思っていたら突然、横殴りの大雨。向かいの家に干してある洗濯物が狂ったように揺れている。ああ・・・ずぶ濡れになっちゃう。


今日は、月に1度の粗ゴミの日。

古新聞・古着・ダンボールを分けて出す。実は私、衣替えの時にもう着なくなった服を捨てようと思いビニール袋に入れておいたものが2つもあって、かれこれ半年近く捨てるタイミングを逸していた!何しろ、週末はほとんどタカの家にいるか実家に帰っているかだったから。普段ほとんど使っていない部屋とは言え、古着が詰まったゴミ袋が2個も置いてあるのを見るたびに苦々しい思いをしていたのだが、やっと、やーーっと捨てられる。

しかし。

外は豪雨か。

どうしよっかなぁ・・・ベランダから下を見ると、ちょうどそこが粗ゴミ置き場。そうか・・・できるな。誰もいないし。

試しに1個持ってきて、ベランダから手を伸ばし狙いをつけて落とした。大成功。中身は服だけだから着地は柔らかく静かなもの。迷わずもう1個、ポイ。おしまい。あ〜〜〜スッキリした!!!







コーヒーを淹れ、トーストに自家製の梅ジャムを乗せて朝ごはん。いつもと同じメニューだけど、時間を気にせず食べるせいかコーヒーもずっと美味しく感じる。


さて・・・

今日はちょっとバーゲンでも見に行ってみようかな。



夕方からタカの家に行く予定。

でもいつものウキウキ感はなし。おととい彼から来たメールで、私はすっかり気を悪くしている。もう仕方がないことだから、きちんと話せば気が済む。・・・と思う。きっと晩ご飯は仲良く食べていることだろう。


機を見て新しい行動を。

そのためには楽しい毎日を。

教わる快感

2006年6月30日
1年ぶりに名古屋に行ってきた。密かに人生の師匠の1人と尊敬しているヨウさんに会うため、早起きして電車に乗り10時には駅に到着。

絵に描いたような激務をこなす生活をもう何年も続けているヨウさんは、私と会うために必要な6時間をひねり出すために同僚数人の都合をやりくりし、朝は5時に起きてひと仕事こなしてから待ち合わせの場所に現れた。

久しぶりの笑顔がぱっと目に入る。良かった、元気そうだ。

それから私達は、ランチタイムになるまでお茶を飲み、お昼ご飯に豆腐会席を食べすぐに場所を変えてケーキセットをつまみ、更にまた場所を変えてフォションのアールグレイを飲んだ。そのあいだ、途切れることなく喋り続けた2人。仕事・家族・友達・そして恋愛、私よりもずっと人生経験が深い彼女は私の話を涙ぐんだり大笑いしながら最後まで真剣に聞いてくれた。

「テハヌー、あなたに1つだけ足りないところがあるのよ」

そんな風に私を分析し、問題の核心をズバッと指摘してくれる人がいてくれるのは、何て有難いことなんだろう。


今の私は、仕事でもプライベートでも理想の形をちゃんと思い描くことができる。それはとても強い力になって私を前に押し出してくれる。

だけどまだまだ迷いが生まれる・・・

これでいいんだよね?間違ってないよね?

私はその答えを自分以外の誰かから聞くことはめったになく、また敢えて尋ねようとしない。

それがプラスに働くことの方が多いけれど、マイナスに作用すると長い迷走を続けることがよくある。それが私の最大の欠点、問題を深く大きく広げて泥沼にはまってしまい足元にある光が見えなくなってしまう。

今日ヨウさんと会えて、私は頭と心の中を大掃除したような気分。

まだ小さなガラクタがそこここに散らばってはいるけれど、光る大事なものがちゃーんと見えてきた。それはそこに、ずっと昔からあったものだ。変わらない明るさでいつも同じ場所に。

これを見つけると安心する・・・

誰かに与えられるものではない、この小さな石ころのような宝。


守らなくては。育てなくてはね。

悪くない今日

2006年6月28日
ここ2・3日、仕事から帰ってご飯を作って食べお風呂に入り、テレビは短いニュースと天気予報だけを見終わるともう眠たくてしょうがない。

急に湿気が増えてきたように感じる。日々の移り変わりは、最高気温や降水確率などを数字で示されるよりも先に体が知っている。その智慧を主がどれだけ汲み取ってあげられるか、私が憧れる生きる術に長けている人というのは何食わぬ顔でそれを毎日こなす人のことだ。昔のサムライみたいな人がいたら、何もかも捨てて命がけで尽くしてしまいそう。いや、もうすでに「あなたは江戸時代の人だ」とある男性に断言されたんだったっけ。



仕事・・・・

何の前触れもなく、新しい仕事を依頼された。非常に曖昧な前フリがかなり前にあったもののまさか今とは。いや、大局的に見ればまさに今だからこそやるべきなのだ。それは否応なく、私の中に新しい芽を育てるだろう。ただし恐れずに丁寧に向き合った場合に限る。



タカがうるさい。

今日のメールのやりとり、ネコ、ネコってうるさかったよ全くもう。今度いつネコ喫茶行く?とか新しい仕事でがっぽり儲けたらネコ飼おうとか、あんた私から振った話ちゃんと判ってるの。今日辺りから来週いっぱいまで忙しさのピークだってことは承知している、どこかに逃げ出して癒されたくもなるだろうけどさ。大変だねぇ、がんばりなさいね。他人事だから笑って応援してあげるから。


本屋に行ったら、10分も経たないうちに欲しい本が5冊も。う〜んう〜んと考え抜いた挙句、1冊だけ買って大事に抱え店を出た。ああ、やっぱり内田樹さんのも買っちゃおうかなぁ・・・





最近の暑さで、さすがにお風呂上りの汗がなかなか引かない。髪にドライヤーをかける気になどさらさらならない。

こんなことでは毎日の貴重な時間がもったいなくてしょうがない。なーんてカッコイイことをつぶやいてみても、要するに近年稀に見るほど長く伸ばしている髪が暑苦しいってだけのことなので、とうとう明日カットしに行きます。でも、短く切るのではなく、梳いてもらって量を少なくしドライヤーの時間を少しでも短くしようというのが狙い。スタイルうんぬんはおまかせで。


押入れから登場した扇風機が、白鷺のように優雅なペースで首を振っている。

扇風機は私にとって、その前に座ると決まって子供の頃の思い出が甦るというアイテムです。


みなさんも顔を近づけて「ア〜〜〜〜〜」ってしましたよね!?

覚書

2006年6月26日
今朝、ピータンを食べたら、お腹全体に赤い発疹ができた。



痒くはなく、他の部分には出なかった。食べ物によって時々この症状が出る。いつも放っておけば治るので今回もそのままにしておいたら、3〜4時間ほどできれいに消えた。


ピータンはこれまで何度も食べたけど、大丈夫だった・・・

買って来たばかりだから賞味期限は問題ない。


昨日の夜、タカの家でお風呂から上がったら急に気持ちが悪くなり苦しかったから、やはり体調が良くなかったのだろう。

朝、からっぽの胃に癖の強いものを食べた私が悪かった。



ピータン。


気をつけよう。
梅ジャムができました
去年漬けた梅酒の梅を、ジャムにしてみました。

今回が初挑戦! そして何とビギナーズラックでしょうか、目ン玉が飛び出るほど美味しくできちゃいました!

レシピをメモしておきましょう♪


<材料>

梅酒の梅・・・460g(中途半端ですが、タカに分けてしまったのでこれしかなかった。)→更にタネを取った後は280gになった

砂糖・・・100g(今回はきび砂糖を使用)

<作り方>

?鍋に梅を入れヒタヒタのお湯で煮る
(正確に計らなかったけど5分くらい)

?ザルに上げもう一度ヒタヒタのお湯で煮る
(いわゆる煮こぼすというやつ。これで充分アルコール分が抜けます)

?またザルに上げ水を切り、お皿などにあけて粗熱を冷ます
(もう梅が柔らかく崩れ始めた)

?スパチュラ等で梅を砕き、ひとつひとつタネを取る
(裏ごししなくてもこれでかなりペースト状になった)

?ここで梅の重さを計る

?梅の量に相当する砂糖を用意する
(今回は梅280gに対して砂糖が100gだから3分の1程度だったが、控え目な甘さでとても美味しかった。色々調べると、梅の半分の砂糖を使うと書いてあるレシピが多いけど。梅酒を漬けた時の甘さにもよるので調整が必要)

?鍋にタネを取った梅を入れ、始めはごく弱火で煮る。焦がさないように煮立ってからもかき混ぜながら、分量の砂糖を4,5回くらいに分けて入れる。
(ここで味見をしながら甘さの調節ができるので、砂糖は少なめに入れる方がいいね)

?出来上がり。鍋のまま放置して冷まし、あらかじめ洗ってホワイトリカーで消毒しておいた保存ビンに入れる

慣れたら1時間もかからずにできちゃうだろうなぁ。タネを取る作業に時間がかかるけど、お休みの日に好きな音楽でも聴きながらやったら楽しそう!

次は、あんず酒とあんずジャムを作る予定。

肉球を持った天使

2006年6月25日
タカの猫好きは、日に日に度を増してゆき・・・



とうとう週末、2日続けて「ネコ喫茶」なるところに行ってきた。

メイドには全く興味を示さないタカ、ネコ喫茶には大コーフン!もう何日も前から、遠足前夜の小学生みたいにあれこれと想像を巡らせてははしゃいでいたのだった。


最初に行ったところは駅前の雑居ビルにある1室で、ネコ好きのオーナーが始めたというお店。掃除が行き届いた室内に8匹ほどの色々な種類のネコがいて、ウロウロしていたり寝ていたりしていた。フリードリンクで窓際のカウンターと小さなソファーで飲み物が飲める。だから一応「喫茶」ってついてるのね。

でも私達はジュースを1杯飲んだだけで、結局2時間のあいだ気が済むまでネコと戯れていた。夜行性のネコは半分が眠っていたけれど、そうっと近づいて柔らかな毛並みを撫でたり喉をさすってあげたりすると何とも幸せそうな寝顔を見せてくれる。起きているネコはヒモなどのオモチャで遊んであげると、これまたむちゃくちゃ愛らしいしぐさ。

過去に何度かネコを飼っていた私は懐かしい思いがこみ上げてきて、ネコが持つ独特の雰囲気にこれほど癒されるっていうことを久しぶりに思い出した。タカはこれまたネコに負けないほど幸せそうな顔で、あっちのネコこっちのネコとちょっかいを出して遊んでいた。ザラザラの舌で手を舐められたと言って幸せそうに笑う。写真やムービーも撮っていた。

そして、翌日行った別の猫喫茶はダメだった・・・。オーナーがネコに対してあまり愛情を注いでいないのが一歩入ったとたんに判るところ。
まず、部屋の中が臭う!本来、ネコ自体は無臭だ。狩猟の妨げにならないように始終体を舐めて自分のにおいを消している。なのにあんなに臭いと言うことは、奥にあっただろうネコのトイレをまめに掃除していないということ。そして部屋はネコの毛だらけ。始めに行ったところは店員さんがちゃんとネコにブラシをかけていたからとてもきれいだった。掃除もきちんとしているのだろう。ネコたちはみんな可愛かったけれど、そこは1時間で退散。あれじゃあネコがかわいそうだよ・・・。



「テハヌーの家に、いつネコが来るの?」

あ〜、またしばらくタカの「ネコ飼って攻撃」が続くだろうなぁ。

うちのマンションはペット可だから、飼おうと思えば飼えるし私だって正直、すっっっごく飼いたい!でも留守がちだから可哀想だし、やはり死んでしまうことを考えると決断が鈍る。以前、3年間一緒に暮らしたネコが死んだ時は、エクスと2人で亡骸をさすりながら一晩中泣き明かしたもん・・・。



ネコ・・・

ううっ。ネコ。

かっ、可愛い。



もし今、ひょんなことから縁があって飼ってくれない?と頼まれたら、二つ返事で決めてしまいそう!

乾杯!

2006年6月23日
昨日は


夏の到来を思わせる叩きつける様な激しい雨が降る中、お気に入りのヨーグルトと焼き鳥の入った袋を下げたタカは、私より早く私の家に帰っていた。


その焼き鳥。

あまりにもお腹が空いていたのでツマミ食いしようと思ってタカが買ってきた焼き鳥は全部で8本・・・

仕事を終えタカが待つ我が家にいそいそと帰ってきた私は、1つ残らずきれいに食べきっていた焼き鳥パックを見つけ、拗ねた。




何で?なんで私のを残してくれなかったの?

だってお腹が空いてたから

私もペコペコなのに

だって我慢できなかったんだもん

へぇ〜そうなんだ、タカは空腹と私への思いやりを天秤にかけて自分の空きっ腹を満たす欲望が勝ったんだね、私も食べたいだろうなぁって思わなかったの、残してあげたら喜ぶだろうなって思わなかったの、そうかぁ私に対する気持ちなんてその程度なんだね、仕方ないねタカは何よりも自分が一番大切なんだもんね

(プルプルプル・・・・)←首を横に振り続けるタカ


半分本気で、でも半分はふざけてタカを困らせる。普段は大抵のことをいいわいいわで受け入れているから、たまにイチャモンつけるのがすごく楽しい。ほとんど趣味と言ってもいい。もちろんどんなに無茶なことを言っても私の顔は笑っているから喧嘩には決してならない。

しばらくの間、ブツブツと文句を言いながら後ろから抱きついているタカを無視して部屋の中をグルグル回り続けていたけれど、もうお腹も空いてるし笑えてきたのでチューして仲直り。2人で玄米チャーハンと餃子と味噌汁をパパッと作って美味しく食べた。

お風呂の中で、今週毎日参加した学会の話を聞く。タカは自分の仕事で、ある現象を世界で初めて撮影することに成功しそれを発表したのだが、各方面から絶大な関心を寄せられ高い評価を得られた様子。休日返上で本当によく頑張っていたのを知っているから私も嬉しかった。

私の前ではフニャフニャと甘えたりわがまま言いたい放題のタカ、仕事場ではまるで雰囲気が違うみたい。いかにも科学者然としていちいち硬派な対応をしてる。

透明人間になって見てみたい。

けど

私も、仕事中は別人だ。プライベートのことなんて恥ずかしくて仕事関係の人にはこれっぽっちも話せない!


私達はそんな付き合い方がいい

全てを知らないままで長く

きっとそれが信頼に繋がるんだと思う
でも明日から梅雨本番
夏至、でしたな。


北のほうの寒い国々では、1年でもっとも大きな祭りが開かれ夜通し歌い踊る日が1週間も続くとか。


そうでなくともこの頃の風や雨の匂いには、心躍らされるものが確かにある。普段は全く忘れている小さな小さな世界に生きる命たちの息吹を、空気の粒の中に感じる。



私はと言えば

最近少しだけ、自分の体に意識的になっている。あ、いや、日常的にたぶん平均値(根拠無し)よりもからかなり高めの数値で体と向き合う作業をしているのだけれど、上乗せして意識的に。

この半年間で私の生活は、かなりの心配・不安・絶望などにさらされていた。それは過ぎ去ってからやっと判ったのだけれど、そんな精神状態に体は素直に反応する。そのこわばりや循環の滞りを、これから時間をかけて開放していきたい。やっとそんなことに目を向ける余裕が出てきたのが嬉しいよぅ。



さて、明日はタカが泊りに来る。

彼は今週学会に参加していて、その会場が遠いせいで慣れない早起きを強いられている。やっと終盤に差しかかって疲れもピーク、そこで彼の家よりも会場に近い私の家に泊って朝少しでも寝坊しようという魂胆だ。

明日は、タカよりも私のほうが帰るのが遅くなる。うちの鍵は渡してあるから先に帰っててもらおう。

晩ご飯はどうしようか、何か作っておこうか?というタカのメール。帰ったらご飯ができているという、これ以上ない贅沢を一瞬味わいたくなったけれど何となくやめにして、一緒に作ろうと言った。タカとキッチンに立つのが、とっても好きだから。



そして眠りつくまでに

何度もキスをして、その腕にキュッと抱き締められるだろう

青の世界に棲む者

2006年6月20日
体から抜け切らないアルコール。

シャワーを浴びた直後で体の火照りが静まらない・・・



夕食の仕度を始めたちょうどその時、エクスからメール。「いつものところで飲んでるけど来ない?」

私の方から突発的に誘って付き合ってもらうことが多いから、こういうエクスの気紛れには少し無理をしてでも付き合おうと決めている。何だかんだ言って、彼と飲みながら色んなことを話すのは楽しいから。



沖縄かハワイに行きたいねぇと夢を膨らます。

綺麗な海はいい。

ただ砂浜に座って、波の音を聞いているだけでいい。

私には小さな夢があって、それは野生のイルカと海の中で一緒に泳ぐこと。以前ハワイに行った時に、大きなプールに飼われているイルカの背びれにつかまって引っ張ってもらったことがある。その驚くほど力強い躯体のうねりとざらついた皮膚にビックリした。そして目が・・・あの小さな目が、人間には有り得ないような深さと暖かさを持つ慈悲を湛えていたのを見た。忘れられない。




私があとどのくらい生きていられるか判らないけれど

彼らにどこまで近づけるのだろうか。




海から陸に上がって久しい私達が

どれだけ遠回りしてもいつかは辿り着きたい場所





彼らはそこで

今も静かに歌っている

ダリの見た時間

2006年6月19日
ふぅ〜・・・ただいま。

我が家に帰ってきた。





実家での数日間は、想像していたよりもずっと穏やかで明るい気分で過ごせた。

父と弟がいつの間にか和解していて、久しぶりに家族揃って食卓を囲むことができたのが一番嬉しかった。それは誰よりも母が一番切望していたことだ。安心したのだろう・・・積極的に家事をしたり外出したりして前向きな様子だった。そんな母を見ていると、お腹の底からムクムクと幸福感が湧き出てくる。

時間というのは、本当に薬になるんだな。

時には毒になったりもするけれど。



誰にも同じように1日は24時間分だけやってくる。

使い方次第の1時間、それは何と短いことか。それがたった24回でもう1日が終わってしまう。しかも6時間は眠ってしまうし。



時間が足りないと感じる時ほど、時間を無駄使いしている私。湯水のように尽きないものだと錯覚している。そう思い込んで逃避しようとしている。


過去10年間をざっと振り返ったら、私の人生が根底から様変わりしてきたことがはっきりと判る。


さてこれからの10年間だ。


きっと私の身に起きることはこれまで以上に重いだろう、でも。

万有引力の法則をも

変えてしまう光に出会うかも知れない。

クチバシ食いちぎる

2006年6月16日
仕事を終えた後そのまま飛行機に乗り、実家に到着。

母の顔を見てほっとする。顔色も良く目がしっかりとしている。自宅療養のペースに慣れてきたようだ。



さて、今朝のこと。



いつも通り起きて身支度を整え、毎日同じメニューであるはちみつトーストとコーヒーで朝食をとっているときにそれは起きた。





グキッ!



鈍い音と共に、頭蓋骨を激痛が突き抜けていった。


息が止まりじんわりと涙が滲む・・・




下唇の内側を


思いっきり噛み切りまひたぁ〜〜〜・・・






やっと息ができるようになり、片手に持ったままだった食べかけのトーストがぽろりと皿の上に落ちた。



もう、即死。



ゲルタさんのお言葉を拝借させて頂くのなら

朝っぱらからすでに「死人サイド」へ直行しました。


そのまんま布団かぶって夜まで寝たきりになろうかと、心の底から真剣に検討しました。

無理だけど。





何がそれほどまでに私を落ち込ませたかと言うと、その痛みが消えてもそれだけでは済まないってことが判っているからなのだ。

口の中を噛むと、私の場合ほぼ例外なく口内炎に発展する!

それは徐々に大きくなり、白く膿んでしまい、そうなると水すら沁みて喋ることすら激痛を伴う。当然、日常生活とりわけ仕事に絶大な支障をきたーーす!



ああ・・・・もぅ。



つい1週間前にできた口内炎が治ったばっかりなのにぃ・・・





仕方ない、またビタミン剤のお世話になるか。

どなたか悪化した口内炎に効くもの、ご存知でしたら教えて下さい!どんな小さなことでもかまいません、あなたの情報が事件を解決に導くかもしれないのです!

もしくは、口内炎を悪化させない方法はあるのでしょうか。








それにしても・・・・


ラベンダーの精油が、口内炎に効くとは驚き。

果実の誘惑

2006年6月15日
梅酒を漬けたあとに、500gの青梅が残った。

よし、これを梅シロップにしようと思い作り方を調べたら、漬けてから10日間は毎日よく混ぜて早く砂糖を溶かしましょうとある。

ううーむ・・・私は明日から実家に行かねばならぬ。来週の月曜日まで帰って来れないからダメだなぁ。

梅はと言えば、冷蔵庫に入れておかなかったため熟成が進みほんのりと黄色くなりつつある。キッチンには甘い香りが漂っていて、「早く何とかして〜」と自己主張しているかのよう。

そうだ。今日何かにしなければこの子達はダメになっちゃう。

梅シロップをするつもりで材料は用意していたけれど、さてどうしよう・・・とネットで再検討。すると見つけた「梅サワー」。

梅と氷砂糖とお酢があればできる。りんご酢や黒酢などでも美味しいと書いてある。そう言えばちょうど知り合いに飲まないりんご酢を頂いたとこだった。

ナーイス!これしかない、梅サワーを作ろう!

材料は・・・

梅    500g
りんご酢 500ml
氷砂糖  300g

洗ってヘタを取り水分を拭き取った梅をガラス容器に入れ、氷砂糖とりんご酢を加えるだけ。冷暗所に置いて2ヶ月で飲めるようになる。その頃は夏真っ盛り、冷水や炭酸水で割って飲んだら美味しいだろうなぁ〜〜♪


さて、あと1種類果実酒を作りたいんだけど何にしようかとまだ思案中。タカのリクエストはりんご酒。私はあんず酒に心惹かれている・・・喉に良さそうなカリン酒は美味しくないとの意見が多数で残念ながら却下。ブルーベリーなんかもやってみたいし・・・

ムムム。考えただけで美味しそうだわ〜、飲み過ぎに気をつけなくっちゃ。

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