初七日

2007年3月9日
母の葬儀は、お通夜も告別式も滞りなく終わった。

家に帰ると母が眠っていた場所に小さな白い壷が置かれ、たくさんの花が写真を優しく包んでいる。家中にお線香の香りが充満していることに、まだ戸惑う。

6日の告別式が終わってから新幹線に乗っていったん自分の家に帰り、7日と8日は仕事をし、そして今日また休みをもらって実家に来た。時間とか曜日の感覚が薄れて何度も手帳を見ないといけない。今日が初七日ということも、カレンダーの上ではその通りなのだが私の意識では全くピンと来ない。早いような気もするし、まだ1週間しか経っていないのかとも思えてもう何が何だか・・・

昨日はタカの家に泊まっていた。

タカは、元気の無い私を励ますために美味しいご飯を作ってくれた。そのくらいしか出来ないと本気で思っていたらしい。飛び切り美味しいプッタネスカを食べてようやく少し笑顔が戻った私を見て嬉しそうにしていたけれど、会話が途切れ、タカの手が私の髪を優しく撫でるともうどうしようもなく悲しみの渦に巻き込まれ身動きできなくなってしまった。そんな私にタカは、「僕にできることは何?」と率直過ぎる言葉をつぶやいた。

ただ、受け止めてくれるだけでいい。

この悲しみを半分、引き受けてくれる?

そう言って、家族の誰にも言えなかった悲しみをタカに全部聞いてもらった・・・



一緒に泣いてくれた、タカ。

そうしたら本当に、私が流すはずだった涙の半分がすーっと消えてしまった。

ありがとう。そばにいてくれて・・・


だけどこうやって少しずつ、1人でも生きてゆく逞しさを育てているんだ、私。

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