3連休。実家に来ている。

もう3時間後には帰るけれど。



母の容態は2週間ほど前から予断を許さない状況で、1日中ほとんど眠ってばかり、点滴だけで生体機能を維持している。自宅の居間の日当たりの良いベッドで体を横たえている母は、もうしばらく前からその体を出たり入ったりしているのだろう。苦痛を訴えることが無くなったのと同時に、目を開いても焦点がぼやけている。

父を中心とした献身的な自宅介護が、母を支えていることは素晴らしいことで、誰もが異口同音に「お母さんは幸せね」と言う。私もそうであって欲しいと願う。母が喜んでいると思いたい。でも・・・

母のことだ。

ペロッと舌を出して、傍らで本音を吐き出しているに違いない。



そんな母に寄り添って手を握ったりほっぺたをすり合わせたりしたくて来たのに、昨日は寝込んでしまった。先週から喉が痛くて、風邪を引いたかと思いつつ何とかやり過ごしていたらやっぱりダウン。ひと晩寝たら今日はずいぶん良くて、食欲も戻り喉の痛みもほとんど無くなったからひと安心だけど。何しろ今日は新幹線に乗って帰らなきゃいけないし。

なので、母にスリスリ出来ない。風邪、うつっちゃったりしたら大変だから。なんておマヌケなんでしょうね、私。



実家にいると、当然母が元気だった頃のことを思い出させるものがたくさんある。服・靴・台所まわり・好きで買った小さな物たち。そのひとつひとつを通して、母が私に語りかけてくる。自分の家に帰り、自分の物だけに囲まれて生活している時でもそれは同じで、やはりこれはもう母が寄り添ってくれているのだと感じざるを得ない。いや、考えたら当たり前か。私の半分は母でできているんだから。


母を思い流れる涙は、どこに帰るんだろう。

今まで流した涙のふるさとは、母だった。母の存在はやはりふるさとそのものだ。

うん、これからもそうなんだろうな。

私の唯一のふるさとは、その形を変えてゆくんだな。

コメント

ゆにぞん
ゆにぞん
2007年2月12日20:32

テハヌーさん、スリスリできなかったのね!
ハードスケジュールなのにおそってしまったので無理させてしまったのかしら。
ごめんなさい。あたしが風邪をもらって帰ってあげたらよかった。

テハヌー
テハヌー
2007年2月12日23:43

うんにゃ、あの時点では元気いっぱいだった私。無理してる感覚なんてゼロ。翌日に体調を崩した原因は自分でもわかっているの・・・もうホント、母以外の家族とは水と油。体に毒素がギュンギュン回っちゃった(汗)

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