NO.1、ここに極まれり
2007年2月7日
タカと出会ってから火がついた私のジャズブームは、コルトレーンを中心にFCQ(ファイブ・コーナーズ・クインテット)、ソニー・ロリンズ、ハービー・ハンコックと続き、マイルス・デイビスにも当然のように触手を伸ばした。今やそれは単なるマイブームを越えて、人生に欠かすことのできないたくさんの音楽の中心にデデンと腰を据えようとしている。
そして、ついに私は体験してしまった。
マッコイ・タイナー。ブルーノートライブ!!
この伝説的なジャズピアニストの演奏を、私はコルトレーンのアルバムで聞いていた。こちらも「神の領域」と言われたサックスの天才で、コルトレーンに気を取られていた私はマッコイのアルバムを買ってじっくり聞くところまで手が廻らなかったため、楽曲をひとつもきちんと聴くことなく先入観ゼロの状態で行ったら・・・もうとんでもないことに。
一緒に行ったタカも私も、ひとたび演奏が始まったらその完成された音の波に翻弄されっぱなしで、終わってからも「スゴイ・・・!」のひと言しか出なかった。ジャズ愛好歴は短く、その筋の専門的な話にはトンと疎いけれど、頂点を極めて今もなお進化し続けている人が紡ぎ出す音楽が、CDからではなく目の前の空気を震わせてダイレクトに鼓膜に飛び込んでくればそれが心を揺さぶらないはずがないのだ!!
マッコイ・タイナー。1938年生まれの69歳。コルトレーンと一緒に演奏し始めた頃を本格的な活動開始だとすれば、ジャズピアニスト歴47年だ!若干41歳でこの世を去ったコルトレーンの遺志を継いで、ジャズの黄金時代を築き上げた・・・ジャスの歴史そのものを作ってきた人だ。そんな人の演奏を生で聴けるなんて、こんなに光栄なことはない。その指が弾き出す音のひとつひとつが、マッコイの人生そのもののように感じた。
ステージに姿を見せた時、正直言って「うわ〜おじいちゃんだ!」と思った。階段を上がりピアノに近寄っていく足取りは決して軽いものではなく、もし隣を歩いていたら思わず手を差し伸べてしまいそうなほど。けれどひとたびピアノに向かうと背筋が伸び顔が活き活きと輝いてまるで別人!その力強さにタカは「マッコイ・・・実は手が4本あるんじゃないか?」と真顔で驚いていた。一緒に演奏したベースとドラムの音に、全くひけを取らないんだから本当にすごい。ちなみに、ベースのジェラルド・キャノン とドラムのエリック・カマウ・グラヴァットも怪物。恐ろしく上手い。マッコイとトリオを組むには、ここまでやれなくてはダメなのだと納得させられた。
そして演奏が終わった後、運良くサインをもらうことができた!FCQの時もそうだったけど、ブルーノートではよく演奏後にアーティストが楽屋から出てきて、サイン&握手会をしてくれる。でもさすがにマッコイはお疲れのようで、楽屋で書いてくれたのを渡してくれるということ。タカと私は急いでショップに行きサイン用のアルバムを購入。封を開け中のライナーノートを取り出して列に並んだ。タカは「リアルマッコイ」、私は「サハラ」。どちらも名盤だ。係りの人がひとりひとり名前を聞きに来てそれをポストイットで貼り、全員の分を回収してマッコイの元へ持って行った。待つことしばし・・・戻ってきたライナーノートの表紙には「To ○○(私の名前) Thank you」というメッセージと一緒にマッコイのサインが入っていたーーー!!しかもなぜか、金色のサインペンでーーー!!こんな機会、もう2度と無いかも知れない・・・ああ、また家宝が増えちゃった。
そして今、部屋に流れる「サハラ」の曲。
このライブは、ずっとずっと後になってもまだ私の心に輝き続けていることだろう。
帰り道、まだ興奮冷めやらぬタカが言った。
「テハヌーがおばあちゃんになって、もし若い子とジャズの話をしたら今日のこと言うんだよ。そう言えば私、本物のジャズは2007年の2月以来聴いてないわねぇ〜〜ってね。」
あ、それ素敵! 遠〜い目をして、サラッと言っちゃおう。フフ。
そして、ついに私は体験してしまった。
マッコイ・タイナー。ブルーノートライブ!!
この伝説的なジャズピアニストの演奏を、私はコルトレーンのアルバムで聞いていた。こちらも「神の領域」と言われたサックスの天才で、コルトレーンに気を取られていた私はマッコイのアルバムを買ってじっくり聞くところまで手が廻らなかったため、楽曲をひとつもきちんと聴くことなく先入観ゼロの状態で行ったら・・・もうとんでもないことに。
一緒に行ったタカも私も、ひとたび演奏が始まったらその完成された音の波に翻弄されっぱなしで、終わってからも「スゴイ・・・!」のひと言しか出なかった。ジャズ愛好歴は短く、その筋の専門的な話にはトンと疎いけれど、頂点を極めて今もなお進化し続けている人が紡ぎ出す音楽が、CDからではなく目の前の空気を震わせてダイレクトに鼓膜に飛び込んでくればそれが心を揺さぶらないはずがないのだ!!
マッコイ・タイナー。1938年生まれの69歳。コルトレーンと一緒に演奏し始めた頃を本格的な活動開始だとすれば、ジャズピアニスト歴47年だ!若干41歳でこの世を去ったコルトレーンの遺志を継いで、ジャズの黄金時代を築き上げた・・・ジャスの歴史そのものを作ってきた人だ。そんな人の演奏を生で聴けるなんて、こんなに光栄なことはない。その指が弾き出す音のひとつひとつが、マッコイの人生そのもののように感じた。
ステージに姿を見せた時、正直言って「うわ〜おじいちゃんだ!」と思った。階段を上がりピアノに近寄っていく足取りは決して軽いものではなく、もし隣を歩いていたら思わず手を差し伸べてしまいそうなほど。けれどひとたびピアノに向かうと背筋が伸び顔が活き活きと輝いてまるで別人!その力強さにタカは「マッコイ・・・実は手が4本あるんじゃないか?」と真顔で驚いていた。一緒に演奏したベースとドラムの音に、全くひけを取らないんだから本当にすごい。ちなみに、ベースのジェラルド・キャノン とドラムのエリック・カマウ・グラヴァットも怪物。恐ろしく上手い。マッコイとトリオを組むには、ここまでやれなくてはダメなのだと納得させられた。
そして演奏が終わった後、運良くサインをもらうことができた!FCQの時もそうだったけど、ブルーノートではよく演奏後にアーティストが楽屋から出てきて、サイン&握手会をしてくれる。でもさすがにマッコイはお疲れのようで、楽屋で書いてくれたのを渡してくれるということ。タカと私は急いでショップに行きサイン用のアルバムを購入。封を開け中のライナーノートを取り出して列に並んだ。タカは「リアルマッコイ」、私は「サハラ」。どちらも名盤だ。係りの人がひとりひとり名前を聞きに来てそれをポストイットで貼り、全員の分を回収してマッコイの元へ持って行った。待つことしばし・・・戻ってきたライナーノートの表紙には「To ○○(私の名前) Thank you」というメッセージと一緒にマッコイのサインが入っていたーーー!!しかもなぜか、金色のサインペンでーーー!!こんな機会、もう2度と無いかも知れない・・・ああ、また家宝が増えちゃった。
そして今、部屋に流れる「サハラ」の曲。
このライブは、ずっとずっと後になってもまだ私の心に輝き続けていることだろう。
帰り道、まだ興奮冷めやらぬタカが言った。
「テハヌーがおばあちゃんになって、もし若い子とジャズの話をしたら今日のこと言うんだよ。そう言えば私、本物のジャズは2007年の2月以来聴いてないわねぇ〜〜ってね。」
あ、それ素敵! 遠〜い目をして、サラッと言っちゃおう。フフ。
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