江戸時代の恋
2006年2月19日
面白い縁で、初めて訪れる場所に行って来た。
そこは琵琶湖の東側にある町の、小さなお寺。
地元の信徒さん方を集めて行われた、定例の講和会。
そこで講演するために呼ばれた古い友人で鍼灸師の先生が、面白いから来ませんかと誘って下さったのだった。
そして今日一日で巡り合った、初対面の方々は・・・
仏壇関係の会社を興した社長
その同業者で仲介役の長老
講演を取材に来た鍼灸業界専門新聞の記者
お寺の住職と奥様
要するに、ハリ先生以外はみんな初対面だったのだ。
私は性格的に、初めて人に会うのに苦痛を感じる方ではないけれど、場所も人もこれだけ初めてが重なるときっと疲れるだろうな・・・と思っていた。
ところが。
電車で往復2時間のプチ旅行は、終わってみると夢のように楽しかった。
何しろ、自分の周りには1人もいないようなタイプの人達と、車中で、寿司屋で、お寺の本堂で、焼肉屋で、とめどなく色んな話をし続けた今日という日。それはもう、様々なジャンルの興味深い知識の宝庫だったから、一瞬でも気を抜くのが惜しかった。全身を耳にして聞き、頭をフル回転させて言葉を選び言いたいことを言わせて頂いた。
自分より多くの経験を持つ人と交流できるって、ありがたい。
そんな世界もあるのか、こんな考え方もあるのかと感心することばかりで、自分の小ささを再認識できる。それがたまらなく嬉しい。
そして一日のシメは、ハリ先生と2人だけでお疲れ会。小さな居酒屋で乾杯して、さんざん喋った後なのにまた熱く語り合ってしまった。
そうやって、主にお互いの仕事の話しで盛り上がった後、もうそろそろ閉店かという頃になってハリ先生が私に聞いてきた。
「ところで、彼とはどう?最近。」
まぁ相変わらずですよと、本当に特に変わったこともないのであっさり話を切り上げようと思っていたら、色々突っ込まれてしまった。
ハリ先生とはかれこれ15年ものお付き合いになるし、タカとのことは付き合い始めた頃から何でも話しているから、私が辛い思いをしていないかいつも心配してくれるのだった。
結婚は愚か、一緒に住むことも子供を作ることも全く考えられないタカを、それでも好きで離れられない私はやはり「幸薄そう」に見えるのだろうか。本人は、1年目の辛かった時期を乗り越えてやっとデンと構えられるようになってきたところだから、大丈夫なんだけども。
いや・・・けれど。ハリ先生のあの言葉は胸に響いた。
「まぁ、テハヌーさんさえ良ければ僕は何も言うことはないよ。けれど、あなたのことを大切に思っているご両親や僕を含めた友達や、あなたの身近にいて好意を寄せている人たちっていうのは、やっぱりあなたが悲しんだり苦しんだりするのを見たくないんじゃないかな。」
そうだよね。
すごく、良くわかる。
それが人と人との繋がり・・・縁ってものだ。
自分以外の人を自分と同じように、時には自分以上に愛しく大切に思えるというのは、ニンゲンに生まれてきた醍醐味でもあり離脱し難い宿命でもあるのだろう。
それでも、だからと言って私はタカと別れられない。別れてはいけない・・・と言うか、おかしい。
だから、密かに私の幸せを願ってくれる暖かい存在が確かにあるってことを胸にしっかり刻み込んで、毎日を楽しく私らしくイキイキと過ごすしかない。
「そうやね。それにしてもテハヌーさんって・・・」
「え〜?私って何ですかぁ?」
「・・・江戸時代の人みたいやねぇ。」
!!!
おっかしいなぁ〜・・・
それって、私のキャラからはほど遠いはずなのにぃ・・・
そこは琵琶湖の東側にある町の、小さなお寺。
地元の信徒さん方を集めて行われた、定例の講和会。
そこで講演するために呼ばれた古い友人で鍼灸師の先生が、面白いから来ませんかと誘って下さったのだった。
そして今日一日で巡り合った、初対面の方々は・・・
仏壇関係の会社を興した社長
その同業者で仲介役の長老
講演を取材に来た鍼灸業界専門新聞の記者
お寺の住職と奥様
要するに、ハリ先生以外はみんな初対面だったのだ。
私は性格的に、初めて人に会うのに苦痛を感じる方ではないけれど、場所も人もこれだけ初めてが重なるときっと疲れるだろうな・・・と思っていた。
ところが。
電車で往復2時間のプチ旅行は、終わってみると夢のように楽しかった。
何しろ、自分の周りには1人もいないようなタイプの人達と、車中で、寿司屋で、お寺の本堂で、焼肉屋で、とめどなく色んな話をし続けた今日という日。それはもう、様々なジャンルの興味深い知識の宝庫だったから、一瞬でも気を抜くのが惜しかった。全身を耳にして聞き、頭をフル回転させて言葉を選び言いたいことを言わせて頂いた。
自分より多くの経験を持つ人と交流できるって、ありがたい。
そんな世界もあるのか、こんな考え方もあるのかと感心することばかりで、自分の小ささを再認識できる。それがたまらなく嬉しい。
そして一日のシメは、ハリ先生と2人だけでお疲れ会。小さな居酒屋で乾杯して、さんざん喋った後なのにまた熱く語り合ってしまった。
そうやって、主にお互いの仕事の話しで盛り上がった後、もうそろそろ閉店かという頃になってハリ先生が私に聞いてきた。
「ところで、彼とはどう?最近。」
まぁ相変わらずですよと、本当に特に変わったこともないのであっさり話を切り上げようと思っていたら、色々突っ込まれてしまった。
ハリ先生とはかれこれ15年ものお付き合いになるし、タカとのことは付き合い始めた頃から何でも話しているから、私が辛い思いをしていないかいつも心配してくれるのだった。
結婚は愚か、一緒に住むことも子供を作ることも全く考えられないタカを、それでも好きで離れられない私はやはり「幸薄そう」に見えるのだろうか。本人は、1年目の辛かった時期を乗り越えてやっとデンと構えられるようになってきたところだから、大丈夫なんだけども。
いや・・・けれど。ハリ先生のあの言葉は胸に響いた。
「まぁ、テハヌーさんさえ良ければ僕は何も言うことはないよ。けれど、あなたのことを大切に思っているご両親や僕を含めた友達や、あなたの身近にいて好意を寄せている人たちっていうのは、やっぱりあなたが悲しんだり苦しんだりするのを見たくないんじゃないかな。」
そうだよね。
すごく、良くわかる。
それが人と人との繋がり・・・縁ってものだ。
自分以外の人を自分と同じように、時には自分以上に愛しく大切に思えるというのは、ニンゲンに生まれてきた醍醐味でもあり離脱し難い宿命でもあるのだろう。
それでも、だからと言って私はタカと別れられない。別れてはいけない・・・と言うか、おかしい。
だから、密かに私の幸せを願ってくれる暖かい存在が確かにあるってことを胸にしっかり刻み込んで、毎日を楽しく私らしくイキイキと過ごすしかない。
「そうやね。それにしてもテハヌーさんって・・・」
「え〜?私って何ですかぁ?」
「・・・江戸時代の人みたいやねぇ。」
!!!
おっかしいなぁ〜・・・
それって、私のキャラからはほど遠いはずなのにぃ・・・
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