異なる2枚のハンカチ
2006年2月8日
昨日、今日。
瞼を腫らしたまま仕事をする。
集中できている間だけ、母のことが頭から消え
移動中など一人の時は心ここにあらずだ。
夜、母が抱えている孤独と絶望がそっくり私に伝染したかのように、とめどなく涙が溢れ落ちる。
いくら泣いたって、翌日ハニワのような顔になるだけで母の苦しみが和らぐわけでもないのに。泣くだけ損なのに。
それは、でも、仕方がない。
母の前で決して泣かぬよう3日間耐え続けてきた私の心のダムは、とっくに臨界点を越えてしまっていたのだから。
昨日、タカは私を心配して何度も「無理をしないで」とメールしてくれた。そんな優しさに触れると、つい何もかも投げ出したくなる。実際、私が一番無理をしているのは、タカの胸で思い切り泣きたい、この悲しさをタカに判って欲しいのに今はそれができないってことだった。
それを察したのかタカは「わかってあげられなくてごめん。抱き締めてあげられなくてごめんね」とメールしてきた。
そんな風に謝られるのが、いちばん、堪える・・・
意味のないことだと判っていても、だから私は「どうして抱き締めてくれないの。こんな時にどうして側にいてくれないの」とメールしてしまった。
すると、それまですぐ返ってきた返事が30分ちかく途絶え
ひと言、「ごめん」
いいんだよ、私は判ってる。
私のことを愛しているときっぱり言ってくれるタカは、一方で私のSOSにどこからでも駆けつけてくれるようなことはない。
それが、タカ。
今の彼は、そんな愛し方しかできないし、もしかしたら一生そうなのかもしれない。自分を投げ打って愛する人を守るという回路ができていない人だ。
どうしてなのか、私はそんな彼を愛している。それは疑いもないこと。
いつの間にか私、そんなに強くなったのだろうか?それとも強さを手に入れる過程なのだろうか?
いや、違う。
私は強くなってもいないし、そんなことを心底望んでいるわけでもないのだ。
だって今夜は・・・
もう耐え切れず、元夫を誘ってうちでご飯を食べた。
どうしたって母の話題になるに決まってるし、そうなると泣かずにいることは不可能だから外で食事するのは気が引けたから。
2人で鍋をつつき、テレビを見てしばらくは楽しく過ごしたけれど、元夫の「で、お母さんはどうだったの?」という問いかけに私はせき止めていた苦悩を涙にして全部ぶちまけた。
背中をさすりながら自分も一緒に涙を流し、それを受け止めてくれた元夫。15年間、私の一番醜い感情も正面から見続けてくれた存在が、今日もまた崩れ落ちそうな私を支えてくれたのだった。
そして
私がタカから聞きたくて身悶えするほど切望した言葉を、ごく自然に当たり前のように元夫は口にした。
「とにかく一人で苦しまずに、助けがいる時は我慢せずにいつでも言うんやで。いつでもすぐに駆けつけるから。」
ありがとう。本当に本当に・・・・ありがとう。
私は元夫にもタカにも、もう一方の存在がどれだけ大切なのかを決して口に出せない。
瞼を腫らしたまま仕事をする。
集中できている間だけ、母のことが頭から消え
移動中など一人の時は心ここにあらずだ。
夜、母が抱えている孤独と絶望がそっくり私に伝染したかのように、とめどなく涙が溢れ落ちる。
いくら泣いたって、翌日ハニワのような顔になるだけで母の苦しみが和らぐわけでもないのに。泣くだけ損なのに。
それは、でも、仕方がない。
母の前で決して泣かぬよう3日間耐え続けてきた私の心のダムは、とっくに臨界点を越えてしまっていたのだから。
昨日、タカは私を心配して何度も「無理をしないで」とメールしてくれた。そんな優しさに触れると、つい何もかも投げ出したくなる。実際、私が一番無理をしているのは、タカの胸で思い切り泣きたい、この悲しさをタカに判って欲しいのに今はそれができないってことだった。
それを察したのかタカは「わかってあげられなくてごめん。抱き締めてあげられなくてごめんね」とメールしてきた。
そんな風に謝られるのが、いちばん、堪える・・・
意味のないことだと判っていても、だから私は「どうして抱き締めてくれないの。こんな時にどうして側にいてくれないの」とメールしてしまった。
すると、それまですぐ返ってきた返事が30分ちかく途絶え
ひと言、「ごめん」
いいんだよ、私は判ってる。
私のことを愛しているときっぱり言ってくれるタカは、一方で私のSOSにどこからでも駆けつけてくれるようなことはない。
それが、タカ。
今の彼は、そんな愛し方しかできないし、もしかしたら一生そうなのかもしれない。自分を投げ打って愛する人を守るという回路ができていない人だ。
どうしてなのか、私はそんな彼を愛している。それは疑いもないこと。
いつの間にか私、そんなに強くなったのだろうか?それとも強さを手に入れる過程なのだろうか?
いや、違う。
私は強くなってもいないし、そんなことを心底望んでいるわけでもないのだ。
だって今夜は・・・
もう耐え切れず、元夫を誘ってうちでご飯を食べた。
どうしたって母の話題になるに決まってるし、そうなると泣かずにいることは不可能だから外で食事するのは気が引けたから。
2人で鍋をつつき、テレビを見てしばらくは楽しく過ごしたけれど、元夫の「で、お母さんはどうだったの?」という問いかけに私はせき止めていた苦悩を涙にして全部ぶちまけた。
背中をさすりながら自分も一緒に涙を流し、それを受け止めてくれた元夫。15年間、私の一番醜い感情も正面から見続けてくれた存在が、今日もまた崩れ落ちそうな私を支えてくれたのだった。
そして
私がタカから聞きたくて身悶えするほど切望した言葉を、ごく自然に当たり前のように元夫は口にした。
「とにかく一人で苦しまずに、助けがいる時は我慢せずにいつでも言うんやで。いつでもすぐに駆けつけるから。」
ありがとう。本当に本当に・・・・ありがとう。
私は元夫にもタカにも、もう一方の存在がどれだけ大切なのかを決して口に出せない。
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